調子悪いと性格まで悪くなるらしい。出来た人間になりたい。

 遠足を終えて、帰りの電車を降りて、もう少しで学校、というあたりになると、足首から下が怠くて怠くて、これはもう切っちゃった方が楽なんじゃないかと小学生の私は半ば本気で考えていた。どうも筋肉が張っていたのではないかと今にして思うのだけれど、当時は足首から下の部分を包丁で切ってミンチにして形成し直したいと願っていた。沢山の輪ゴムを切るようなその音も頭の中では快い響きだった。もちろんそんなことをしたら足バーグにでもしない限りふくらはぎがミンチに埋没してしまうので、結局は「もう歩きたくない」という気持ちの発展した妄想が先に表れたにすぎない。未だに各所をミンチにしてしまいたいときがある。