自転車の鍵

　子供の頃からよく鍵をなくす。で、昨日も今日もなくした。
　昨日は仕事が終わって終電のいくつか前で気付いた。ポケットに手を入れたら黒いのが出てきて、なんだろなと持ち物を調べて数の合わない鍵束に愕然とする。黒いのは鍵の持ち手のプラスチック部分だった。戻ろうかどうしようか、どこに落としたかわからないから終電に間に合わなくなるかもしれないし、自転車の鍵だから、まあ歩いて帰るか。というわけで電車に乗って、自転車置き場は放置すると撤去されることを思い出す。おあつらえ向きというか、私の自転車は小型なので、頑張れば鍵のかかったタイヤだけ持ち上げることもなんとか出来るだろう。それにしてもと凹みながら駐輪所へ到着。自転車を見ると、持ち手の壊れた鍵が自転車に刺さっていた。そういえばこの鍵は固いので、急いでたこともあり鍵束ごと引っ張ったような朧気な記憶がもやりもやり。まあまあ、盗られなくてよかったねという話。
　今日は今日とて学校で、危うく単位を落としそうになりつつクリアして、さあ帰ろうかと自転車置き場でポケットに手を入れたら今度は鍵ごと無い。えー。終電は気にしなくてもいいので移動場所をチェック。「このへんに鍵なかったですかー」「どこの鍵？家の鍵？ひとりぐらし？」「ないですよねーありがとうございますー」……一息ついてカバン捜索、発見。あー。
　あー。
　というわけでキーホルダーをつけたよ。