半村良「産霊山秘録」

産霊山秘録 (ハヤカワ文庫JA)
やっと読み終わったー。
戦国から第二次世界大戦後までの歴史をSFで。明智光秀藤堂高虎・猿飛佐助・坂本龍馬などの聞いたことのある名前から、言継郷・天海大僧正などの初めて聞いた名前まで歴史上の人物が共通の秘密を持って登場。歴史との辻褄を合わせながら、SFらしいSFという感じ。
半村良の初期作品であり大作でもあるので、構えて読んでみたものの、歴史に疎くて進むのにとても時間がかかった。歴史をもっと知ってたら、もっともっと面白かったんじゃないかな。というわけで、客観的に歴史を楽しめる人なら面白いかも。
みんな平和を祈ってるのにどうして叶わないのか、とか、そういうことも書いてます。「いつかその日が来る」オシラサマは優しいことを言ってくれるけど、「個人的な幸せを追及していけば人類は滅びるしかない」ことを神が人類の方向性として定めている話が印象的。