大江健三郎『静かな生活』読了。
 新井君が何者なのかよくわからなかった。何かの比喩?『自動人形化』は私にとってポイントだけれど甘えるのはいかがなものか。立ち位置を一番意識しているのがイーヨーっぽかった。西洋文学のセリーヌやブレイクなんて、さっぱりさっぱりなので、そのへん教養が足りないんだと思うことしきり。あとクラシック音楽。『静かな生活』というタイトルや、『なんでもない人』という言葉が快い。それは嫌味に映し出しているのではなくて、心底そうなんだと。他の作品も読んでみたい。

 内容と関係ない感想。
 『モモ』と『はてしない物語』を読みたくなって、タルコフスキー『ストーカー』を見たくなった。
 本を読みながらカードを書くのは以前似たようなことをしていて、後々使えるけれど読みながら行うのは困難だった。自分の本でもラインを入れるのは少し抵抗があるし、付箋は行方不明になりがちだし。なんかいい手はないもんか。リアルタイムで思考を印刷できたら面白いのに。