幸福な死 (新潮文庫)

幸福な死 (新潮文庫)

読中。
ゴーゴリよりこっちのが理解に近い。
気がする。

カミュ「幸福な死」
・夏樹静子「デュアル・ライフ」
安部公房「壁」
・瀬戸賢一「メタファー思考」
小松左京「蟻の園」、「結晶星団」
待機中。

自分に合っている本を初めて読むときは、
ものすごくゆっくりゆっくり読んで、
一文一行に書き込みをしたくなる。
実際は自分に合っている本を見つけると、
どんどん読み進んでしまって、
しおりを挿むことなく朝になったりする。

本は、図書館や人から借りることが多い。
自分の物にすれば落書き出来るのだけれど、
本気でやり出したときが恐ろしい。

第一刷のハードカバーを探すことからはじまり、
読み書き用、保存用、火災用の三冊を購入。
一行毎に書き込みを行うため一晩では足りず、
ひきこもりがちになるので生活も滞り、
短時間高収入な悪の道へ踏み込み、
今まで読んだ本も記憶を頼りに買い揃え、
四畳半一杯の本の重圧で床が抜け、
その弁済のため一攫千金を狙い出し、
ロッククライミングの賞金に目が眩みつつ、
夜な夜な悪の組織と交流を深め、
日中は本を読んでいるわけだから当然寝不足、
悪の親玉を前にして寝不足故失言、
怒りを買って家族を売り払われ、
なにやら大スペクタクル逃亡劇、
家族の墓に花を添え泣いていると、
物好きな悪の裏切り者に惚れ込まれ、
裏切り者は実は富豪なので自宅図書館があり、
図書館ごとプレゼントされて大喜びも束の間、
ガストンとかいう悪の親玉が、
裏切り者の富豪の野獣を殺してしまい、
そのころ本を読み終えた私は、
欲しい物がいつでも手に入る不幸に悲観し、
屋敷に火を付けたら延焼火達磨。

悲劇は喜劇にならず実に馬鹿馬鹿しいという話。