少しわかった。怒ってもどうしようもない相手がいたからだ。
 たとえば「彼は暴走族に入っているけど実はいい人なんです」っていうけど、実は悪い人、どの面を切っても誰から見ても悪い人っていうのはそうそう存在しない。愛想であれある意味いい人の部分で。人は思いたいように思うから。
 そろそろ信じても仕方のないことに気が付くべきなのか。
 だけどそれは悲しくてまだ踏ん切れない。
 そこやな。